私は一人で路地裏で泣いていた。


帰るべき所は、この暗闇。


でも、この暗闇が、今は心地よい安息の場所なのかもしれない。


うちの親は、私の常識が通用する相手ではなかった。


私がどんなに努力しても、それは「当然」なのだから。


全部、私の将来のためと言うけど、もうわからなくなってきた。


「こんなとこで、何してんの?」


見上げると、そこにはダークスーツの男が心配そうに私を見ていた。