陽翔はあれから一週間もしないうちに学校指定のブレザーに着替え、クラスの中心人物となっていた。





体育の授業に一緒に遅れたり、相合傘で下校した、なんて事は宙子の夢だったかのように、




窓際族の宙子との接点はまるで失われたようだった。






宙子が教室に入る頃には、陽翔はもう男女に囲まれている。





おはようすら言えないまま、会話など交わすことなく日々が過ぎていた。




 



(でも、私は、陽翔の太陽と、宙子の宇宙とで繋がってるんだ。)





宙子はしばしば、そう思った。




いつも見つめているわけじゃないのに、ふとした瞬間に、目が合う気もしていた。