次の日、
サッカーボールが盗まれたことは
先生にばれてしまい、
お昼休みに職員室に呼ばれました。
『何で男の子のボールを盗んだのですか!!』
『最初に盗もうと言ったのはどっちですか?』
私は一瞬里見を見て、
(私は里美を裏切らないよ…。
だから、自分で正直に言いなよ里美。
私がついてるからね…。)
そんな思いをもって里美に視線を送りました。
すると、里美は…
『それは…
瑠那ちゃんです!!』
!?
『瑠那ちゃんに無理矢理誘われて、
私はやめとこうよって言ったんですが
瑠那ちゃんは聞く耳持たないで勝手に
ボール持って逃げちゃったから追いかけただけです。』
(…何で…?)
(…私を……売ったの、…里美?)
すると
里美は私の視線に気がつくとウインクしてきました。
(そっか…里美は、私だから
頼ってるんだよね…分かった…
里美の為なら罪ぐらい…被っても良いよ。)
『はい…。私がしました。』
『そうなのか、黒川!!』
『…はい。』
『そうか、なら放課後職員室に来い。』
『わかりました。』
(これは全部、里美の為…。
里美が悲しまないようにするため…。)
沢山の反省文を書きながら、
私は里美が自分の中で段々と“親友”
と言う形が崩れてきてるのを実感して
それは今では“主従関係”になりつつあるのを理解しはじめました…。

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