「ため息なんてついたら、幸せが逃げちゃうよ?」

「そうよね………………っうぇ!?」

驚きのあまり、変な声を出してしまった。

声のした後ろを振り向くと、一人の男子生徒が立っていた。

すらっとしていて背が高く、色素の薄いふわふわした髪で、よく見ると整った顔立ちだった。

「い、いきなり話しかけないでよっ!」

「っえ?あ、ごめん…」

自分が変な声を出してしまった恥ずかしさで、つい大きな声で言ってしまった。

「となりに座ってもいい?」

彼が聞いてきた。

ここ2年、ほとんど生徒と話してない私だったため、どう返事をしていいか分からず、考えてしまいうつむいてしまった。

この場合どう返事をしたらいい?

そこの席が空いているので、そちらへどうぞ?

これじゃあ、なんか可哀想だ。

私はもう済んだので、ご自由に?

あー、でもまだ卵サンドが残ってる!

えーと…どうしよう……。

なんて答えたら…