自己紹介も終わり、昼食の続きをしようと卵サンドに手を付けると、妙にとなりから視線を感じた。
となりを見ると愛垣くんが、卵サンドを物欲しそうに見つめている。
もしかして、ほしいのかな?
「食べる?」
そう聞いてみると
「っえ、いいの!?」
と子犬のように喜ぶ愛垣くん。
「あげる」
あんな顔されちゃ、あげるしかないじゃん。
愛垣くんは私から卵サンドを受け取り、それを一口食べた。
「平瀬さん、これすっごく美味しいよ!」
愛垣くんは満面の笑顔を向けてきた。
「それ、私のお気に入りなんだ」
「そうなんだ~。こんな美味しい卵サンド食べたことないよ!」
「それは、よかった」
愛垣くんってほんと表情豊かだよね。
