「……ふんっ。あんた達、今回はここまでにしてあげるわ」
 暫く睨み合っていた僕と木本だったが、ありきたりなセリフを吐いて踵を返した。そして、隣の席に座る。
「……」
「……」
「……」

「…って、隣に座らないでくれる?!」
 僕達は元々ここに座っていたのだが。
「こっちのセリフだ。なんでここに座るんだ」
「仕方ないじゃない! 名前が書いてあるんだから!!」
 キーキー騒がないでくれ、と溜息をついて窓の外を見やる。
「……あれは、」
 かなり低空飛行している物体が、こちらに向かってくる。見たところ、ヘリコプター…いや、
「オスプレイか」