君と出会ったのは、まだ春のにおいが残る4月の終わり、よく晴れた朝だった。
引越して通学路が変わった。
新鮮な景色に見慣れない顔。
私はなんとなくホームの先頭に立った。
涼しい風が吹き抜けてきて、その瞬間甘い香りがした気がした。
髪を押さえながら、風の吹いてきた方向を見ると、君がいた。
君はいつの間にかそこに立っていた。