しん……

「美紅」

「へ?あ、はい」

「父さんな 会社 辞める事にしたから」

「…………」

やめ、やめる…
止める 病める…
《辞める》

「…………
えぇぇぇぇえええ!!!!」

「み…美紅!?落ち着いて!!」

「や 辞めるってだって待って待ってまっ…。」

「? 実…紅?」

「…たし…」

「へ?」

「あたし…まだ決めてないけど高校卒業したらそれなりに大学とか行こうかと思ってたんだけど……」

「あ、あの…」

「もしかして無理……!?」

絶賛妄想中☆

ハッ
「それどころか高校やめて働きに出なきゃいけないんじゃ……
!!…っていうか明日から どうやって生活するの…」

「み、美紅?」

ろ、ろとう!?
どどどどどどどうすれば!!

「あのー…美紅?よく聞け!!」

「へ?」

「お兄ちゃんはもう 家出て働いてるし
お前の進学費用くらいはどうにかなるんだ」

「でもでも…」

「早期退職優遇制度だから退職金も多くもらえるし
お前が今心配するようなことは何もない」

「そ、そ…なんだ…」

ふぅ…よかった。

「……でな
せっかく この広い屋敷があるんだし」

「?」

「「下宿!!始めようと思うんだ!!」」

ニコニコー☆

「げ、下宿ぅぅぅぅ!?」