ピチチチチチ…
「あたしさー高校生とかになったらー彼氏とか当たり前にできるもんだと思ってたー」
「少女漫画みたいな?」
今日も教室はざわざわしている。
「あ〜、分かる分かる
誰もが通るよね、その妄想?」
「現実はさー………」
「「…………」」
「ん?」
「いた!いた!いた!!」
「え、何が…」
「少女漫画みたいな女!!」
「へ?」
「何がですってよ!
昨日だって片岡先輩とデート♡だったクセにー!!」
「片岡先輩……♡」
「美紅……♡
とかいろいろやってんでしょ
エローーーい」
「や、やってないよ!
…………まだ」
「…………あ〜、まあ でもあれだね
ドラマなんて結局 可愛い子にしか起きないのかも」
「「………」」」
みんなの目線の先には可愛い女の子がいた。こけて助けられている。
ん!?こけた!?
「「ウザミユ…」」
「?」
「どっからでも見えるとこで転ぶのがコツなの!?ねぇ!?モテテク!?」
「う〈ウザミユ〉??」
「あれっ知んないの?」
「う、うん。」
「小澤みゆき
略して〈オザミユ〉。
1年で可愛いーって有名じゃん」
「でも 超ー天然で 女子の間じゃ超ウザイってーー で、」
「「…〈ウザミユ〉。」」
「天然だけならまだしもさー可愛いじゃん!! 天然デストロイヤーって異名もあるらしいよ」
「カップル壊します♡みたいな?
美紅も用心はしとけー」
「ふーん………」
可愛い子にしか……
可愛い……
「ねねね つまりあたしって可愛いってこと?」
じーーーーー
「うっ?」
「うーーん…まあまあ?
可愛いほう?」
「とりあえずブスではないと思う!!」
「うわ、真剣にビミョーな寸評しないでよ」
「ま、でもさー美紅は順調な青春送ってるよー」
そうなの?


