「何、英語?」
2人きりになった部屋で、奥村先輩が私の手元を覗き込んで聞いてきた。
「はい。でも英語は本当に苦手で……これで課題ラストなんですけど」
英語だけであと一週間はかかりそう。
小さくため息が漏れる私に、視線を合わせた奥村先輩。
ち、近い……。
綺麗な顔がすぐ目の前にあって思わずドキドキしてしまう。
「教えてあげようか?」
「え?」
「3年は進路が別れるから、課題とか少ないし。
それに英語得意だからさ」
「じゃあ、お言葉に甘えて……」
私の返事を聞き、優しく微笑む。
そして、英文にざっと目を通すと日本語訳を言い始めた。



