それから前田先輩の話や好きな食べ物の話とか、他愛のない話をして昼休みを過ごした。
奥村先輩は話し上手で、どうでもいいような話もすごくおもしろかった。
大希くんに振られてから、こんなに自然に笑えたのは初めてだった。
「あ、予鈴だ。戻ろうか。
話し相手になってくれてありがとう」
ニコッと微笑み、立ち上がる。
だから私も立ち上がろうとしたら、スッと目の前に手を出された。
「頭痛は大丈夫?
ふらついたら危ないから、手貸すよ」
「ありがとうございます」
お礼を言って、遠慮なく先輩に手をかりる。
手を重ねると、ギュッと繋いで立たせてくれる。
力強くて大きな温かい手。
なぜかすごく安心感があった。



