「た、いきくん……?」 「陽菜、泣くなよ」 「……」 「あいつを想って泣くな」 「っっ……」 苦しそうな声を出し、私の頭を大希くんの胸に押し当てる。 大希くんの速い鼓動が聞こえる。 おかしいくらいに脈打っている大希くんの心臓。 「陽菜は……あいつのことが好きなのか? さっきの光景を見ても」 その問いに肩が跳ね上がる。 さっきの光景を見ても、翼先輩のことが好きなのか。 急に聞かれても答えられないよ……。