「……あ」 そこでようやく口を開いた私は、未だ掴まれている大希くんの手を思いっきり振り払う。 そしてただ一点を見つめる。 「どうした?」 不思議そうに大希くんも私が見ている方に視線を向ける。 そこには翼先輩がいる。 だけど、翼先輩は1人じゃない。 近くには田辺先輩がいる。 少し距離はあるけど、分かってしまう。 田辺先輩は翼先輩の腕に自分の腕を絡めて、密着している。 だけど、翼先輩は拒否すらもしてないように見える。 やっぱり私は捨てられちゃったのかな……?