その声と同時に、紙パックのいちごミルクを渡される。
「ありがと。
私、できるかな?」
隣に立ち窓から外を眺める花香ちゃんに尋ねる。
「んー今のままじゃ危ないね」
「だよね……」
出し物が決まってから1週間が経った。
もうそろそろ仕上げに入らなきゃいけないのに、私の演技はダメダメ。
その原因はハッキリしているのだけど。
「まだ翼先輩と話してないの?」
「うん……」
翼先輩とはあれ以来気まずいまま。
次の日から普通に話そうと思ったのに、文化祭の準備で時間が合わなくなってしまった。
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