「はぁはぁー……速すぎ……」 「でもおかげで間に合っただろ?」 「……はい」 疲れ切って膝に手をついて、息を整える。 そんな私の頭に大きな手が乗る。 優しくポンポンと撫でられる。 「大丈夫かー?」 顔を上げると、至近距離で先輩と目が合う。 楽しそうな先輩を見たら、疲れなんてどうでもよくなってしまった。 「大丈夫です!」 「そりゃ良かった。 じゃあまた昼休みに」 「はいっ」