イジワルな君に恋しました。






「奥村せんぱ……」



「戻るの?」



「え?」





戻るって?


ふいに言われて先輩を見ると、顔がほのかに赤かった。




あれ……?






「先輩、顔赤いですよ」



「うるさい。急に名前で呼ぶ陽菜が悪い」



「だって翼先輩が」



「あーもう!キスしてほしいんだよね?
してあげるけど、止まらないから。
やっぱ場所移動しといて良かった」




真っ赤な顔で早口で言う先輩は、顔を隠すように私にキスを落とした。