イジワルな君に恋しました。







「陽菜~もううらやましいぞ」




席に戻ると、ニヤニヤした顔の花香ちゃん。



周りからも同じような目で見られる。





「もうっ!からかわない!」




「からかってないよ。先輩とかすごく憧れだし、ほんとうらやましい」



「うちもあんなふうにさらわれたい!」





花香ちゃんに続いて、一部のクラスの女子にまでそんなことを言われる。



中にはあんまりよく思ってる人もいないようで。





「どうせまた遊ばれてるんでしょ」



「そうそう。大希みたいにポイってされるのも時間の問題」






私に聞こえるように嫌味ったらしく言ってくるのは、前に私を囲んでごちゃごちゃ言ってきた人たち。