隣の先輩に声をかけると、照れくさそうにこちらは見ずに耳だけ寄せてくる。
だから、背伸びをして先輩の耳元に口を近づける。
「私も……愛しくてたまらないです」
「えっ」
先輩に言いたいことを伝えると、驚いたように私を見る。
そんなに驚く?
ふふっと笑ってみたけど、先輩がイジワルな笑みに変わる。
「かわいいこと言って。俺に食べられたいの?」
「たっ食べ!?」
意味は分からないけど、なぜか危険な予感がした。
「私、自分の席に戻りますね!!」
この場から離れたくて、すぐに逃げるように席までダッシュした。
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