あんまり目立つようなとこにはいないから、私たちが付き合ってることを知っている人は少ないみたい。 恥ずかしくて俯きながら、先輩と一緒にゴールした。 「よっしゃ1位」 ゴールして、先輩が嬉しそうに言う。 先輩のグループの中で1番にゴールできたみたい。 走ったせいで息切れしたから、息を整える。 と、私の頭をポンポンとされ、顔をあげる。 「陽菜、お疲れ様」 爽やかな笑みに心が温かくなる。 疲れなんて一瞬で吹っ飛んだ。 「お題を見せてもらっていいかな?」 審判が奥村先輩にお題を確認する。