「理由なんてねぇよ。 しいて言うなら、お前みたいなやつとシたら自慢になんだろ」 「え……」 「じゃないとお前に告るとかありえねぇし」 さっきとは違う意味の涙が溢れそうになる。 嘘だよね? だって、あんなに好きって言ってくれたし。 「手繋ぐだけで男が満足できると思うなよ」 今私の目の前にいるのは本当に大希くんなの? まるで別人だよ……。 私は手を繋ぐだけで幸せだったのに。 大希くんはそうは思ってくれてなかったんだね。 「キスもダメとか終わってる。 それに泣くなよ、めんどくせぇ」