「やめて!大希くんなんて大っ嫌い!!」 両手が使えなかったから、思いっきり叫んで、顔を近づけてきた大希くんに頭突きした。 私の行動が予想外だったのか、拘束した手を離す。 その隙に大希くんを突き飛ばして距離をあける。 「どうしてこんなこと……?」 涙が出そうなのを堪えて尋ねる。 きっと何か理由があるんだよね。 理由もなしに私が嫌がるようなことをする人じゃないって信じてるもん。 俯いてる大希くんをジッと見つめる。 すると、ハハッと乾いた笑いが響いた。