「なに なんか文句あんの?」

   そういい 取り巻きの一人の
  河北 花梨(かわきた かりん)が
   私の腹部を蹴ってきた

   「ゲホッ ゲホッ!」

   「マジウケるwうちもやろう♪」
  香山 千恵(かやま ちえ)も
   参加して 私を蹴る。

  小野 飛鳥(おの あすか)は 私に直接
   暴力などはやってこないが 数々のいじめを
  提案したり いじめられている様子を動画に撮っていたりした

   はじめは ただの落書きとかだったけれど
   この頃は暴力ばかりだ
   私の体はもうボロボロだった

  「おい 泣けよ 泣いて謝れよ
    私が悪かったです すいませんでしたって言えよw」

  「謝れって!」

   髪を引っ張られ むりやり立たせられた

  そして 亜美の手が振り上げられ 顔に向かって迫ってくる
   
    パチン!

   大きな音がした けれど頬に痛みはない

   「えっ?」
 
   目を開けると 目の前には 直也君がいた

   「直也君?」

   呼んでみると 振り返ってニコッと笑った
    頬が赤くなっていた
   このときになって やっと状況がわかった
    私をかばって 叩かれたみたいだ

   直也君は亜美のほうに向き直した

   「お前、もういい加減やめろよ」

   直也君 すごく怒っているみたいだ。
    低くて いつもの明るい直也君じゃ考えられないような
   声で 一気に空気がピリピリする

   「そ、そいつが悪いんだよ!」
  私を 指さして言う。でもその声は震えていて
   おびえているような声だった

   「沙耶が何かしたのか?言ってみろよ!」

   「だって。そいつが直也君と仲良く話すから悪いんだよ!」

   「俺は お前の所有物じゃ ねーんだよ。
    誰と話そうがお前に関係ねぇだろ。二度と話しかけてくんな!」

     そう言うと 私の手をひき 教室から出ていく