祖父やみんなに契りを躱した事は言えない…

父が白虎の分身の役割をしてるから…


それがバレてしまった時この九条家はみんなバラバラに成ってしまう筈…



それだけは絶対に避けないといけない事だから…



私と父と白虎、朱雀だけの秘密なんだ…




私の気持ちが伝わったのか?

「お父さん。白虎は奏を後継者と認めたから血の契約を交わしたんだと思いますよ。それに奏の事を気に入ってるみたいですから…」

父が祖父に付け加える様に言った。




祖父は『そうか…』と言い…



『では温泉旅館に行かなければな。早ければ早いに越した事はない。支度をしょう。』


祖父が言うと…




「お父さん。今回は私と奏二人で行きます。白虎からの命令でもあるので今回は奏と二人で行って来ます…。」

父は祖父にハッキリと言った。



祖父は少し嫌な顔をしたけど…



『解った。では二人共、気を付けて行くんだゾ。』


祖父はそう言い廊の中へ入って行った。




【奏?結界を張る。私から絶対に離れるで無いゾ!】



頭の中で白虎の声が聞こえた。



私が父を観ると…



「そう言う事だ…」



父が言った。