「斗真…どうしたの?」 「俺がいい出しといてあれだけどさ…。やっぱりあいつと杏奈を一緒にいさせたくない」 そう言った斗真の横顔は、不機嫌そのもの。 そのまま無言で、廊下を進んだ。 斗真に握られた腕が熱い。 まるでそこに心臓があるかのように、ドクドクと音をたててる。