「何味がいいかなっ?
流可はなにがいい?」

「んー?優奈の笑顔が見れたらそれでいい」

「もう、真面目に答えてよ…」

そう言ってため息をつく。

「ふざけてねぇけど」

「はいはい。あ、着いたっ!
もうちょっと先と思ってたけど案外近かったね」

そう言ってクレープ屋さんに並ぶ。

「うん。で、何味?」

そう言ってサンプルを見る流可

「流可選びなよ。
私が強引に誘っちゃったんだし…」

「いーから。ほら、列できるし優奈が選べよ」

「…ありがとう」

そう返事をして、

なるべく私も流可も好きなのを選んだ。

「ちょ、いいってば!」

会計をささっと済ます流可に

慌てて声をかける。

「だから、いつも言ってるだろ?
払うのは男。はいどうぞ」

「え、えぇ〜…」

「ほら、一口食べてみな」

そう言われて

クレープをゆっくり口に運ぶ。