優奈side

日誌を職員室に届けた後、

廊下を歩いている途中で流可を見つけてゆっくりと歩み寄る。

「る、流可…」

呼びかけると流可はこっちを見て微かに微笑む。

「お疲れ」

「う、うんっ。ありがと…」

そう言って二人で歩き出す。

「あの…待たせてごめんね?」

「……いや、俺が待ちたかっただけだから」

…あれ?

なんか…普通になってる…?

雰囲気が…

なんとなくだけど…

「そ、そっか」

「…ああ」

流可はそう返事をしてまっすぐ前を見る。