翌日の放課後

「優奈」

「あ、流可…
わ、私今日日直だから先に帰っていいよ」

少し遠慮がちにそう言うと、

流可はフッと優しく微笑んだ。

ドキンっ…

「いや、また図書室で待ってる」

するとそこに偶然桐生さんが通りかかる。

「あ、図書室行くの?私も一緒にいい?」

「え…あ、ああ…」

「やったっ。じゃあ行こうっ」

桐生さんはそう言うと流可を引っ張っていき、

私は呆然とそれを見送った。

しばらくして席を立つ。

…日誌、書かなきゃ。

教卓まで歩いて行って日誌を取り出す。

日誌を開いてサラサラと鉛筆を動かしていると、

不意になんだか胸の奥が熱くなってきた。