「あ、行っちゃった…」

一応謝ったけど…大丈夫だったかな、あの人。

「それより優奈、なにかあった?」

「なにかあった?じゃないよ!友達が教えてくれたの!
なんか流可に引きずって行かれた人がいるって…で、今度はどうしたの?」

そう言って腕組み。

「…なーんかあいつ、優奈が好きなんだって」

はぁ…もー…

「またからかってるんだよ。決まってるでしょ?
それになんで流可が怒ってるの?」

「んー?」

そう言うと私の顔を覗き込んで

にっこり笑う流可。

「優奈が好きだから」

「もう…」

私は再びため息をついて

流可の額をピンと弾いた。

流可は隣の家に住む幼なじみ。

小さい頃から大の仲良し。