優奈side

はっと起きると、

部屋には流可はいなかった。

うそ…私泣き寝入りしちゃった…!?

かあっ…と頬が熱くなる。

ね、寝顔変じゃなかったよね?

大丈夫だったよね?

そんなことで焦りまくる私。

前まではこんなこと絶対なかったのに…

…これが流可に恋してる証拠。

そう思うとくすぐったいような嬉しいような、

そんな変な感覚に陥る。

さっき流可に慰められて、

ドキドキと恥ずかしさと安心と、

全部が一斉に心の中でごった返しになった。

だけどその一方で

陵君のしたことを思い出しては泣いて…

…流可に迷惑かけちゃったな…

ため息をついて立ち上がり、

鏡の前に立つ。

…酷い顔。

真っ赤な目元を見て、

手で引っ張ったりして弄る。