優奈side

そうして日曜日。

朝起きてすぐ用意をし、

待ち合わせではなく

迎えに来てくれることになったので

家で陵君を待つ。

するとガチャ、と部屋のドアが開いて

お兄ちゃんが入ってきた。

「あれ、優奈、出かけるのか?」

「あ、うんっ」

そう言うとお兄ちゃんは

じいっと私を見る。

「…流可とか?」

「え?あ、ううん、今日は違うの。
陵君と行くんだ〜」

「へえ、陵と…
で、そんなおしゃれしてるのか〜」

「…え?ど、どういうこと??」

そう言うとお兄ちゃんは腕組みをする。

「…流可のやつ、なにやってんだか」

「…?」

私が頭にハテナを浮かばせていると、

不意に玄関が鳴った。

「あっ、来たみたい」

「そうだな。
じゃあ優奈、気をつけてな〜?」

「うんっ」