だからそっちの"好き"じゃない!

靴を履いて流可の方に行くと、

流可は微笑んで行こう?と促す。

私は不意になにかの衝動に駆られて…

パッ…

自分から流可と手を絡ませた。

「え…」

「か、帰ろっ…?」

驚いている流可の方を見ずに

どんどん歩く私。

「……ああ」

流可はそう言って微笑み、

ぎゅっと私の手を握った。

「……優奈」

「ん?」

「…好きだよ」

「……」

「……」

「…!?ちょ、ま、またまたもう!
それやめてよねっ!」

そう言って流可をバシバシ叩く。

「…はいはい。
本当に言いたかったのは夏祭り、一緒に行かないかってこと」

ドキドキしている胸を抑えて

なんとかうん、と頷く。

「い、いいよ、一緒に行こ?」

「ん、楽しみにしてる」

「う、うんっ」

私の鼓動は速くて

心臓が壊れそうなほどだったけれど、

家に着くまで、手は決して離さなかった。