だからそっちの"好き"じゃない!

「…秋、夏祭りに舞ちゃんのこと誘うんだって」

「あ、そ、そうなんだ…」

「そ。
あ、もしかして舞ちゃんと約束してた?」

流可がそう言って私の顔を覗き込んできた。

「う、ううんっ!大丈夫!」

私はそう言ってパッと目をそらす。

ドキドキドキドキ…

いつの間にかずっと繋いでいた手に

全神経が注がれる。

流可の手は少しひんやりしていて、

暑い今はそれがすごく心地いい。

けど靴箱に着いて

流可にパッと離された。

「優奈、上靴忘れないようにね」

「あっ…う、うんっ」

なぜか少しさみしさを感じながら

上靴を袋にしまって靴を取り出す。