そ、そういえば私、流可の手を振り払って部屋に入って寝ちゃったんだ…

さあ…と青ざめる。

き、気まずい…

流可も絶対心の中では私のこと恨んでる…

そう思って俯いていると、

「優奈、なんか元気ない?」

そう言って私の顔を覗き込む流可。

あれ…普通…?

「どうした?」

流可はそう言って心配そうな目を向けた。

「っ…流可…」

「ん?」

「…昨日はごめんね」

そう言って流可の方を見る。

「え?昨日って…」

「その…手、振り払ったりして…」

そう言って再び目をそらしていると、

流可はフッと笑った。

「…いや、気にしてない。
それより優奈、体調悪かったりしてない?」

「え、あ、うん…」

「…ならよかった。
ちょっとそうかと思ってたからさ。
じゃあちょっと急ぐか」

「…うんっ」

私はそう返事をして、

また高鳴る胸を抑えて学校に向かった。