私、大橋菜花は今年中学生になります。
うちの学校は中学校が2つに分かれるから
仲のいい子が違う中学校に行ってしまった。
心友と呼べる友達が同じ中学校の子はたったの1人!他はみんな違う中学校なんて!その1人が日向夏木、面倒見がいいお姉さんみたいな存在。夏木とは小さい頃からの幼なじみなの!ちょっととぼけてるところもあるけれどそこがまたカワイイくてー!家も隣で一緒に学校に行ってるの!
「菜花ー!早くしないと遅刻するよ?」
もうそんな時間!?朝は苦手だから……。
「夏木ー!待って~~!」
急ぎ足で玄関まで走っていく。
「走るよ!!」
私、足遅いんだよー!徒競走ではいつもビリ!本気で走ってるのに、みんなからは手抜きって言われちゃったり……。
夏木はリレーの選手に5回も選ばれたことがあって、すんごく足が早くて……。いつも羨ましいって思ってた。というか今も思ってる。でも、夏木は私に合わせて走ってくれるからいつも着くのは遅くなっちゃうの。今日はドキドキもあって、足が少し重いし気分もあまり良くない。いつものペースより遅くなってるから、もう絶対間に合わない!いつも朝、私を待っててくれる夏木に申し訳ない……。
それでも私なりの全力疾走で学校に向かう。