如月君がさったあとに、暫くしてから、遠くのほうから荒い足音が聞こえてきた。
「杳っ!!!」
呼ばれた名前に顔をあげれば、呼吸を乱し、服をびっしょり濡らしながら、ぜーぜーと息を吐いている隼人の姿があった。
「隼人っ!!!」
「杳っ、おまぇなあ、いつの間にか消えてんじゃねーよ、心配すんだろー、」
「ごめん…っ、汗だくになっちゃったね、帰ろっか…」
顔をふせながら、タオルで隼人の腕の汗を拭き取り、たちがった。
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