「最悪だ...。」

私は本当に学校まで来てしまった。

吐き気、めまい、冷や汗...

すべてが襲ってくるともう気持ち悪いと

いう感覚も麻痺してしまう。

ここまできたからには先に進むしかない

昨日の内に入念に保健室の場所を調べ

行き方までシミュレーションしたのだ。

地図を頭にめぐらせながら進んでいると

「あった...。」

中庭の前にある保健室には陽の光が

あたっていて自分の今いる世界とは

真逆のように思えた。

ただ1つの部屋に入ることが今の私には

今世紀最大の難関だった。

それでもやっとこさの思いでドアの前

までたどり着くことができた。

「開けるぞ、開けるぞ、開けるぞ...」

その呪文と共に開けたドアの先には

温かみのある部屋が広がっていた。

「どうしたの?具合悪いの??」

声の先にはスラットしたなんとも

可愛いらしい女性が立っていた。