昼休みに保健室に行くと彼は

先生の横にあるイスに座ってただ一点を

じっとみつめていた。

その様子を知ってか知らずか、鈴木先生

はパクパクとご飯を食べ進めていた。

私が最初の一口を頬ばろうとしたまさに

その時無言だった鈴木先生が

いきなり寺田君の背中をたたき

「ほら!ご飯たべるよ!」

びっくりしている私とは逆に当の本人は

「・・・・・。」

「食べないと先生がももらうよ!!

「いいっすよ。俺いらないっす。」