コンコン

「失礼します」

「おお!来てくれたのか!ありがとな」

急に声のトーンを下げた桃先。

わたしの胸がどきっとした。

なんで?

私、今まで男の人にこんな感情を抱いたことはない。

これはなに?

不思議な気持ちに包まれた。

「柏木、どうした?とりあえず座りな」

桃先はお茶を用意してくれていた。

「お茶……ありがとう」

「そんな!お礼するようなことじゃないよ!」

先生はすごく優しい人。

目が大きくて、体はシュッとしていて…。

何語ってるんだろう…。

私…