ー翔ー

俺の名前は藤田翔。

今日は彼女の美結との久しぶりのデート。

俺は弁護士をしていて、ほとんど毎日仕事で休みがない。

それが、今日だけは休みになったのだ。

最近全然会えてなかったので、俺は今日のデートをとても楽しみにしていた。

なのにー

俺は寝坊をし、ギリギリ間に合わなさそうなので、今東京駅まで走っていた。

美結のことだ。もうついているだろ。

急がないと、美結を待たせることになる。

そう思いながら、走っているとき、携帯が鳴った。

ディスプレイには美結と出ている。

もしかして怒っているのかもと思いながら、恐る恐る出た。

「もしもし」

『もしもしー』

だが、そこから聞こえたのは美結の声ではなかった。