「おじいさん、おじいさんや…」

呼んでも、呼んでも。

「おじいさんや…」

その身体は、ぴくりとも動きません。

「死…?」

おばあさんの脳裏に浮かんだのは、その一言でした。

いつか、来ると思っていた絶望感。
仕方がないもの。

「私ももうそろそろですかね…」

おばあさんは、しっかりとおじいさんの最期を見届けて…おじいさんを山に埋めに行きました。