今ここで出たら確実に盗み聞きしてたって


思われちゃうよね...あたし。


けどそれは事実だし....よし、仕方ない!


あたしは俯く彼女に気づかれないように

静かに、かつ足早にトイレを脱出...成功!!!


....したつもりだった。


「...ねっねぇ!!」


案の定背後から呼び止められたあたしは


冷静を装って振り向く。


「...えっと、なんでしょう?」


なぁんて知らないフリをして。



「あの...」


唇を噛み締めてそう呼び止めた彼女は...

小柄で細くて可愛い....アレ?


今にもあふれ出しそうな大きな瞳と目が合って

確信した。


彼女は紛れもなく学年で可愛い女子


トップ3には入るほどの美少女、山本友里ちゃんだ。




...うっそ、こんなに可愛い子を振るなんて


一体どんなツワモノ....?!