「牡丹ちゃんって、どうしてそんなに頭が良いの?」



 「へ?ん〜…分かんない。ただ出来るの」


 私でも不思議


 あ、たぶん昔から書物とかを目にしてたからかな?


 総ちゃんとよく、学者達の書物を分からないなりに見ていた


 文字慣れってやつかもしれない


 「牡丹」


 「あ、総ちゃん」



 総ちゃんとは同じクラス


 この寺子屋は歳で分かれている


 私達は十三歳クラス



 「次は男女別の授業だぞ?」


 「へ?嘘っ!!」


 週一の芸術の時間は男子は剣術、女子は三味線や琴と決っていた



 「じゃあ、総ちゃん頑張ってね!」


 「あぁ」


 総ちゃんは竹刀を持って、寺子屋の隣に建てられてある道場へと向かっていった



 って、私は違う部屋で三味線の授業じゃん!


 切り替え、切り替え