城下のお姫





 「いらっしゃい〜って、牡丹ちゃん達じゃないの!」



 書物屋の女将さんとは顔見知り



 たくさん行くようになったら、自然と仲良くなっていったの


 「女将さん、こんにちは!」


 「元気良いわね〜!総一朗くんも一緒なのね」


 「はい」


 総ちゃんも女将さんとは顔見知り



 「この書物面白くてね、牡丹ちゃんにも読んでもらいたくて」



 そう言うと女将さんは、一つの書物を私に手渡してきて


 「これは…?」


 「最近出た、少女桜区という書物よ。あげるわ」


 「…へ!?くれるんですかっ!」


 こんな立派な書物を…