「あんたってほんとのばかね」

私の幼馴染み兼親友のむっちゃんは、その綺麗な顔を思いっきり歪めそう言った。

悔し紛れに目を逸らすと、軽く頭をはたかれた。

「痛い」

私の抗議の声を華麗にスルーしたむっちゃんは、厳しい批判の言葉を続ける。

「馬鹿だ馬鹿だとは思ってたけど、ここまでとは思わなかった。好きな人に告白して、『間違えました』とか、頭おかしいんじゃないの」

…そこまで言わなくても。

まだまだ続きそうなむっちゃんのお説教を遮るようにわざとらしく声をあげてみる。

「あっ!」