早見君が、きょとんとする。

大きな瞳が、さらに見開かれる。

だけど早見君よりきょとんとしているのは

私。



しばらく沈黙が訪れる。



「私が好きなの、春樹君なんですよっ」

何故か馬鹿みたいに言葉が溢れだす。

「なんかテンぱっちゃって、あの」

私の嘘が全部言い終わる前に、早見君の笑い声が遮る。

「あははっ、もしかしなくても白石さん、天然??」

「てんねっ!?」

聞き慣れない言葉にびっくりする。

「春樹の事すきなら、俺、協力するよ?」

「え、いや、そんなっ」

「いいっていいって、遠慮しないで?」

滅多に向けられない早見スマイルをまともに食らった私は、

こくこくと頷くことしか出来なかった。