柔らかい声で、早見君が言葉を紡ぐ。

「白石さんの気持ちは嬉しいけど」

早見君、私の名前仰ったっ

状況を忘れ一瞬舞い上がったけど

「ごめ「あああああっ」

早見君の次の言葉を瞬時に理解した私は、早見君の言葉を咄嗟に大声で遮った。

え、なにしてんだ、私

早見君を見ると、すごくぽかんとしてらっしゃる

あああ、その顔すら美しいっ

いやいや、じゃなくてっ

この状況どうすんだ私っ

「間違えましたっ」

「え?」

「告白する人、間違えましたっ」