「……」
私が髪色に気を取られているあいだにも会話はどんどん進んでいた
本当に、騒がしい人たち
…絶対にかかわりたくはない
ぶつかったときの恐怖、
よりもイライラと渦巻く感情がだんだんと大きくなってきた。
「すみません、ぶつかってしまって」
そう、一言。
あたりさわりのないように謝罪の言葉をかける
いかにも不良の彼らに、
“無視”
なんてものはめんどくさくなる予感がしたから。
いや、そうなるに決まっている
早くその場から立ち去りたくて早足に彼らを切り抜けた
先ほどから気になっていたこと。
人は彼らを遠巻きにするのに
視線は集まるらしい
