そばにいてくるだけで、えつこはよかった。何をしてくれなくてもいい。ただそばにいてくれるだけで… 「ごめんなさい、ごめ…っ」 殴られた草野は当然痛いかもしれない。 だが、殴ったえつこの手もじんじんと熱くて痛かった。 「やだ…草野死なないで…お願いっ 死んじゃいやだぁっ…」 草野は、ただ笑っているだけだった。 えつこはどうにかして草野の自殺願望を止めたくて、泣いて頼んだ。 しかし草野は笑うだけ…