「なにこの肉、超うまい!」
奏さんは取ってきたものをあっという間に食べ終えて、またバイキングに向かった。
がっついてるな!
『でも…ほんと美味しい』
あたしも2回目行っちゃおうかな〜
まわりの人たちはグラス片手にお喋りってかんじで、食べてる人なんて全然いない。
…ま、気にしたら負けだよね。
あたしがジュースを飲み終えて、もらいに行こうとしたときだった。
「みなさま、大変お待たせいたしました。本日の主役、英知様がお見えになります。
どうぞ、拍手でお迎えくださいませ」
おっ、なになに?
一人息子の登場?
奏さんが急いでテーブルに戻ってきた。
「どんなやつなんだろうな、英知って」
『そうですね…』
