そして、日曜日。
あたしはアパートの入り口で、奏さんを待つ。
あの後、本当に奏さんが一緒に来ることになったのだ。
どうしてだろう…
もっと嫌がればいいじゃん。
他人のパーティーなんて、意味わかんないし。
いや、意味わかんないパーティーに行くのはあたしも同じなんだけど…
「わりぃ!」
奏さんの家のガチャっと開いて、金髪が見えた。
『っ…!』
か、かっこいい…!
金髪に黒スーツなんてホストみたいだけど、それでも、奏さんはかっこいい。
これだから、イケメンはずるい。
あたしはというと、無難にネイビーのワンピースにした。
別に付き合ってるわけじゃないけど、
こんなかっこいい人の隣歩くのなんて、緊張するよ。
「じゃ、行くか」
『は、はいっ』
駅までの道、あたしは奏さんのちょっとだけ後ろを歩いた。
「ところでさ、なんでこんなパーティーなんて行くの?」
『あ…ミヤさんに頼まれて』
「断れなかったの?」
『それもありますけど…面白そうだったんで』
「ふーん」
会話しながら、奏さんはさりげなくあたしの歩調に合わせて隣を歩いてくれた。
『奏さんこそ、なんで付き添いOKしてくれたんですか?』
「ミヤさんの頼みだし。
…それに」
それに…?
